みなさんこんにちは。自称誰よりも将棋に詳しい!と豪語する、当ブログ管理人のさめはだです。
今回は、将棋界に存在する8つのタイトルの序列について解説させていただきます。
将棋のタイトルは全部で8つある
将棋界には8つのタイトルがあり、全てのプロ棋士がこれらのタイトルを争いトーナメント戦やリーグ戦を戦います。
タイトルの名称は、竜王(りゅうおう)、名人(めいじん)、王位(おうい)、叡王(えいおう)、王座(おうざ)、棋王(きおう)、王将(おうしょう)、棋聖(きせい)。
これらのタイトルを一つでも獲得すると、タイトルを持たない他の全ての棋士よりも序列が上として扱われますが、タイトル保持者同士では序列が存在します。
将棋の8大タイトルの序列
将棋の8大タイトルの序列は上から、1位竜王、2位名人、3位王位、4位叡王、5位王座、6位棋王、7位王将、8位棋聖となっています。
序列の順位はタイトル戦の賞金額によって決まり、賞金額が変われば序列も変更になります。
実際に、叡王のタイトルは2023年現在、竜王、名人、王位に次ぐ第4位の序列ですが、以前は3位だったり6位だったり5位だったりと変動していたのです。
また、複数のタイトルを保持している棋士同士の序列は、少し複雑なので具体例を用いて説明します。
◎基本的な順位は次の通り
竜王 > 名人 > 王位 > 叡王 > 王座 > 棋王 > 王将 > 棋聖
◎竜王と名人は、他の6つのタイトルとは別格とされる。
竜王・名人(ビッグタイトル) > 王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖(普通のタイトル)
◎竜王と名人を持たない複数冠の場合は、タイトル数の多い棋士が上位
王位・王座・棋王・王将・棋聖(五冠) > 王位・王座・王将(三冠) > 叡王・棋聖(二冠)
ここまでは単純なので、理解できると思います。
ここからは少し複雑になるので、一例をあげて見ていきましょう。
◎竜王と名人を持たない二冠同士、三冠同士の序列は同格
王位・王座(二冠) = 棋王・棋聖(二冠)
王座・叡王・王将(三冠) =王位・棋王・棋聖(三冠)
※この場合は段位が上の棋士が上位者となる。
※段位が同じ場合、棋士番号が若い方(先輩の棋士)を上位者とする。
◎竜王または名人を保持している棋士の序列
竜王(一冠) > 王位・王座・棋王・王将(四冠)
名人・棋王(二冠) > 王位・叡王・王座・王将・棋聖(五冠)
※竜王と名人は、ひとつでも保持していれば複数冠よりも上位となる。
◎竜王または名人を持つ棋士が複数冠の場合
竜王・王座・棋王(三冠) > 名人・王将・棋聖(三冠)
名人・王位・王座・棋聖(四冠) > 竜王・棋王・王将(三冠)
※竜王・名人を含む複数冠でタイトル数が同じ場合、竜王を持つ棋士が上位
※竜王・名人を含む複数冠でタイトル数が異なる場合、タイトル数が多い方が上位。
タイトルホルダーの棋士の肩書き
タイトルを保持している棋士を呼ぶ際に、藤井聡太竜王とか、渡辺明名人など、名前のあとに付ける称号を肩書きと言います。
2つのタイトルを保持している場合は、藤井聡太王位・棋聖など、タイトルを並べて呼称するか、もしくは藤井聡太二冠(にかん)と呼びます。
将棋界では一般的に二冠と呼ぶ方が多い印象があるが、私個人的には王位・棋聖のように2つ並べて呼ぶ方が好きだ。
3つ以上のタイトルを保持している場合は、肩書きが長くなるのでタイトル名で呼ぶことはなく、肩書きは「三冠」「四冠」「五冠」になる。
この場合、○○王位・王座・棋聖は〜のように3つのタイトルを並べて呼ぶ棋士はほとんどいない。
ただし、「竜王」と「名人」のタイトルを含む複数のタイトルを保持している場合は「〜冠」とは呼ばず、肩書きは「竜王」または「名人」となる。
これは、竜王と名人の2つのタイトルが他の6つのタイトル(王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)よりも上位のタイトルとされているためだ。
野球で例えると、最多勝・最優秀防御率のタイトルを取っても、沢村賞を受賞したら「沢村賞投手」と呼ばれるのと似ている。(伝わるか?・・)
なお、竜王と名人の2つのタイトルを同時に保持し、二冠以上の場合は「竜王・名人(りゅうおうめいじん)」となる。