2023年5月2日に行われた伊藤園お〜いお茶杯第64期王位戦挑戦者決定リーグ戦、永瀬拓矢王座(30)対羽生善治九段(52)の一戦は、118手で後手の永瀬王座の勝利となりました。
戦型は角換わり腰掛け銀の定跡型(下図)。
図から後手の永瀬王座が☖4一飛と回る。
対して先手の羽生九段は☗4五桂☖2二銀☗7五歩☖同歩☗5三桂成と仕掛けました(下図)。
ここまでの消費時間は☗1分☖0分なので、お互いに研究が十分に行き届いている形なのが伺えます。
このあとは羽生九段の玉が後手陣の一段目までスルスルと入玉する将棋になり羽生九段が優勢となりましたが、最終盤で羽生九段に見落としがあり永瀬王座が逆転勝利を決めた。
この結果、勝った永瀬王座はリーグ成績を2勝2敗、敗れた羽生九段は3勝1敗となった。
羽生九段は5月8日に王位戦挑戦者決定戦進出をかけて豊島将之九段(3勝1敗)と対局する。