みなさんこんにちは、編集部のさめはだです。
定跡にはもう飽きた...。なんかおもしろい戦法ないかな、と、お探しではありませんか?
そんなあなたに今回紹介しますのは「擬装宗歩四間」という戦法です。
擬装?宗歩?
どんな戦法なんだ...と、思われていることでしょう。
何はともあれ、まずは次の図をご覧ください。
江戸時代の四間飛車の棋譜に、このような攻撃的な布陣がある。
棋聖と称された天野宗歩の棋譜にも見られる戦法で、図の☗2八角が好手で飛車のコビンが受けづらいという。
うん。
後手の人、☖7四歩突かなければいいじゃん。って思いましたね?
そうなんですよ。後手の人が☖7四歩を突いてくれないと、必殺の☗2八角は発動できません。
...。
ダメじゃね?
しかしですよ?☗2八角を警戒して後手が☖7四歩を突いてこなければ、先手は☗7五銀と出られるんです。
銀が五段目に出れば成功、って言いますし、成功です。
と、ここまでがこの戦法の大前提です。
では、本編スタートします!
擬装宗歩四間【基本図】
今回のテーマ、擬装宗歩四間の基本図はこれ。
先手はこんな感じの駒組みをして、角道をオープンします。後手の人も、まあ普通はこんな駒組みになります。
ここで後手は角を交換するかどうか5秒くらい悩みます。角交換は冒頭で触れた☗2八角の筋を狙って先手ペースの戦い。問題なのは☖4四歩と突いて角交換を拒否された場合ですが。
【ポイント①】右銀を前線に繰り出す
後手は「隙あらば穴熊」の駒組み。
その間に先手は☗6六銀型を作って準備完了です。
後手が☖1二香などと悠長に穴を掘ってくるならば、☗5五歩☖同歩☗同銀と動いて先手のペースになります。
囲いが中途半端な後手は☖6二飛と受けておくのが安全、なるべく戦いを起こされたくないのだ。
それでも先手は☗7五銀。
【ポイント②】左銀を組み替える
擬装宗歩四間のポイント②!左銀を6七⇨5八のルートで組み替えることだ。
これで先手玉は見違えるくらい固くなった!
【ポイント③】8筋を逆襲
自陣が整ったところで準備は万端だ。
☗8六歩と突いて8筋から仕掛けるのが意表の仕掛けだ。
☖8六同歩に☗8八飛とまわります。後手は当然☖8二飛ですが、そこで☗8四飛と飛車をぶつけてしまいましょう。
飛車交換は低い陣形の先手に分があるので、後手は☖8五歩と打って飛車交換を拒否しますが、☗8八飛と引いておいて先手の飛車が軽い形になりました。
7五の銀が後手の飛車に圧力をかけているので☗8四歩と打つことができる。次に☗8五飛と走ることができれば8筋の逆襲に成功した先手が優勢だ!
どうだっただろうか。今回紹介した「擬装宗歩四間」は、マイナビの「将棋・B級戦法の達人」を参照しているので、もっと詳しく知りたいという人は手にぜひ取ってみて欲しい!