2023年5月20日から21日にかけて行われた第81期名人戦七番勝負第4局は、挑戦者の藤井聡太竜王が69手で渡辺明名人を下し3勝目(1敗)を挙げた。
戦型は後手番の渡辺名人が角道を止める雁木模様の将棋(図)となった。
後手番の渡辺名人は藤井竜王の得意な角換わりを避けて、第2局に続いて4手目に角道を止める作戦を採用した。
1日目はほぼ互角の進行だったが、2日目の午前中に藤井竜王が優勢になる。
その後も藤井竜王は完璧な指し回しで渡辺名人を完封。
69手の短手数で勝利し、シリーズ3勝目を挙げた。
渡辺名人は、この将棋を含め藤井竜王とこれまでに23局指しており、通算成績は4勝19敗と相性が悪く、とりわけ先手番での成績が1勝11敗と悪く、後手番では3勝8敗と先手番のときよりは良い成績となっている。