プロ棋士と言えども反則はするもの。
これまでに公式戦で反則負けとなった事例を全て紹介しよう!
二歩
プロの公式戦において、二歩による反則負けはそれほど珍しいことではない。
二歩の反則はこれまでに40回以上記録されており、ここ最近でも1年に1度ぐらいのペースで出現しているのだ。
二手指し
将棋は交互に指すゲームであり、オセロのようなパスはない。
ところがプロの公式戦では、二手連続で指すという反則負けが何度か起こっている。
一体どういう状況だったのか?理由は単純、となりの将棋で指した駒音を、相手が指した駒音と勘違いしてしまったという。
後手番の棋士が先に指す
公式戦の先後は、事前に決められている場合と、対局前に振り駒を行なって決定する場合がある。
当然のことだが、後手番の棋士は先手番の対戦相手が1手目を指してから2手目を指すのだが、後手番の棋士が1手目を指すという反則がしばしば起こっている。
先後の勘違いは、後手が初手を指してしまった時点で即反則負けとなる。
王手放置
自分の玉に王手が掛かっているにも関わらず、相手玉に王手を掛けてしまった棋士がいる。
角ワープ
自分の駒を飛び越えて角を移動する反則。
角のラインを間違える
自陣に二枚の角が並んだ局面で、後ろの角を敵陣に成るという反則。
盤上の香車を持ち駒として使う
自陣の1九の香車を袖に引っ掛けて、駒台に落としてしまった。
そこで気がつけば何事も起きはしなかったのだが、その香車を持ち駒として盤上にうってしまった。
自分の玉に王手をかける
8七の駒を取って☗7八玉
成銀打ち
自分の駒台の銀を、裏返して(成銀として)盤上に打つ、という反則負けがあった。
どうやら、駒台で裏返っていた銀を、「金」だと勘違いして盤面に打ってしまったという。
その対局で使用されていた駒の書体が一文字と呼ばれるもので、成銀と金の文字が似ていたとか。
成れない駒を成る
成れない駒とは、ルール上成ることが不可能な王将と金将のことではない。
盤上四段目の角を自陣に引く際に、馬に成ってしまったという。
成桂を斜め後ろに引く
こちらは、かなりインパクトのある反則負け。
盤上の成桂を、銀のように斜めに引いたという。
連続王手の千日手
通常、千日手は同一局面が4回盤上に出現した時点で、引き分けとして指し直しになる。
ただし、連続王手の千日手は、王手をかけている側が手を変えなければならない、というルールがある。
もしも手を変えず千日手にすると、反則負けとなるのだ。
竜を成る!?
2015年のマイナビ女子オープンで、畑中さゆりアマが犯した珍しい反則がある。
秒読みの中、時間に追われて敵陣4三の竜を動かしての☗2三同竜成!!
待った!
駒から完全に手が離れてから、手を変えたことが認められ反則負けの判定が下った。
待ったの反則負けを犯したのは加藤一二三九段。
待った!の反則負けは前代未聞で、先にも後にもこの一度だけである。