2021年度に歴代7位タイとなる20連勝を記録した渡辺和史六段が、2022年度も18連勝を記録し2年連続で連勝賞を受賞しました。
渡辺和史六段は2019年の10月にプロ入りしたばかりの28歳の新鋭棋士。
第65期の奨励会三段リーグでは、16勝2敗のリーグ歴代最高勝率(史上6人目の記録)を叩き出して四段昇段となりました。
その反面、第59期の三段リーグでは歴代最低勝率となる1勝17敗(史上3人目の記録/不戦敗をのぞく)を叩き出したこともある不安定さも持ち合わせているのだ。
奨励会三段リーグの最高勝率は以下の表の通り。
回/年 | 昇段者 | 勝敗 |
第3回/1988年 | 小倉久史 | 16勝2敗 |
第4回/1989年 | 藤原直哉 | 16勝2敗 |
第30回/2002年 | 大平武洋 | 16勝2敗 |
第34回/2004年 | 片上大輔 | 16勝2敗 |
第56回/2015年 | 青島未来 | 16勝2敗 |
第65回/2019年 | 渡辺和史 | 16勝2敗 |
広瀬章人・菅井竜也・斎藤慎太郎など25名 | 15勝3敗 |
16勝2敗の記録は過去に小倉久史、藤原直哉、大平武洋、片上大輔、青島未来、渡辺和史の6人が記録している。
また、15勝3敗の記録は過去に25人が記録しており、広瀬章人八段や菅井竜也八段、斎藤慎太郎八段などのA級棋士の名前が並ぶ。
現役のタイトル経験者では、藤井聡太竜王は13勝5敗、豊島将之九段が14勝4敗、渡辺明名人は13勝5敗、永瀬拓矢王座は14勝4敗だった。
羽生善治九段に関しては、三段だった頃に現行の三段リーグのシステムがなかったので記録は残っていない。
三段リーグ最低勝率記録は以下の通り。
回/年 | 奨励会員 | 勝敗 |
第31回 | 水津隆義 | 1勝17敗 |
第42回 | 和田真治 | 1勝17敗 |
第59回 | 渡辺和史 | 1勝17敗 |
和田真治・三田敏弘など8名 | 2勝16敗 | |
第4回 | 小泉有明 | 0勝18敗(不戦敗) |
1勝17敗の不名誉な記録は過去に3人が記録している。